ズートピアの差別発言や偏見とは？鳥がいない理由や登場しない動物は？伝えたいこととは？

アニマル推し
2025.11.24

ディズニー映画『ズートピア』は、ただ楽しいだけの物語ではありません。

動物たちが擬人化された架空の都市を舞台にしながら、私たちが住む現実世界が抱える差別や偏見といった、非常に深いテーマをユーモアと感動で描き切った名作なんです！

この記事では、主人公のジュディとニックを通して描かれる「差別」や「偏見」の現実、そしてファンなら誰もが気になる「なぜ鳥がいないの？」という疑問まで、この映画が私たちに伝えたいメッセージを深掘りしていきます！



ズートピアの差別発言とは？

『ズートピア』の物語全体は「種族間の差別や偏見」がテーマですが、特に衝撃的だったのは、市長補佐官のベルウェザーが公の場で発した、肉食動物に対する「差別的発言」です。

ベルウェザー副市長は、肉食動物が突然凶暴化する事件を利用し、彼らを「野蛮で信用できない存在」として断罪します。

これは、現実社会で特定のグループ全体を「危険な集団」だと決めつけ、レッテルを貼るヘイトスピーチ（憎悪表現）と重なりますよね。

 

また、主人公のジュディ・ホップスも、無意識のうちに差別的な発言をしてしまいます。

ジュディは、肉食動物のニックに向かって、護身用として「キツネよけスプレー」を持ち歩いていることを告白したり、記者会見で「肉食動物は遺伝的に野蛮に戻る可能性がある」という偏見に基づく発言をしてしまいます。

これらの発言は、悪意がなくとも、マイノリティの存在を否定し、社会に亀裂を生む「無意識の偏見」の恐ろしさを象徴しています…



ズートピアの偏見とは？

『ズートピア』で描かれる「偏見」は、大きく2つのパターンで表現されています。

まず、職業や立場の偏見です。

主人公のジュディは、警察官になるという夢を持っていますが、周囲からは

  • ウサギは小さすぎる
  • ウサギは警察官にはなれない

という偏見にさらされます。

これは、

  • 女性だから
  • 体格が小さいから

といった理由で、個人の能力や夢を否定する現実の偏見と同じですよね。

私の所属している会社も未だに「お茶出し」や「電話対応」は女性なんですよね…

何時代だよ…って感じの毎日です。

次に、生物学的特徴による偏見です。

キツネのニック・ワイルドは、

  • キツネはズル賢い
  • キツネは信用できない

という種族的なレッテルを幼い頃から貼られ続けました。

結果としてニックは、「どうせ誰も信じてくれないなら、キツネらしく生きてやろう」と、自らズル賢い詐欺師の道を選んでしまいます。

これは、偏見がその人の人生や自己認識をねじ曲げてしまう恐ろしさを描いていますよね。

やっぱり小さいころから自己肯定感を高くしておかないと、悲しい大人に成長してしまうと感じました。

子育てで怒っちゃうときもあるけど、頭ごなしに決めつけて叱ってしまわないように気を付けようと思いました。




ズートピアに鳥がいない理由は？

映画を見ていると、「なぜ空を飛ぶ鳥や、魚などの水生動物がほとんど登場しないのだろう？」と疑問に感じるファンは多いですよね。

ズートピアに鳥がいない理由は、人間に家畜として飼われているというイメージや、人間の食べ物としてのイメージが強いため。

そして、ディズニーの公式な見解ではありませんが、制作陣の過去のインタビューや資料から、鳥や魚が登場しない最も有力な理由は、次の2点だと推測されています。

まず、鳥や魚などの登場動物を増やすと、彼らが生活するための環境を細かく設定する必要が出てきます（水槽、飛行エリアなど）。

これにより、街の構造が複雑になりすぎたり、物語の焦点がブレたりするのを避けたと考えられます。

そして、『ズートピア』の最も重要なメッセージは、「肉食動物（捕食者）と草食動物（被捕食者）」という対立構造、つまり権力を持つ者と持たざる者の間の差別と偏見に焦点を当てることです。

鳥や魚を多く登場させると、この対立構造が曖昧になるため、あえて登場させなかったと見られています。



ズートピアに登場しない動物や理由は？

鳥以外にも、海洋生物（魚、クジラなど）や昆虫類は基本的に登場しません。

これも、物語の主題と設定をシンプルにするためだと考えられます。

もし魚が登場すれば、水族館や巨大な水路が必要になりますし、昆虫が登場すれば、彼ら専用の微小な街が必要になりますよね。

これらを除くことで、「動物が二足歩行で服を着て暮らす」という、映画のユニークな世界観を崩すことなく、人間の社会構造を動物たちに置き換えることに成功しています。

そして、私たちがペットとして飼っている動物、犬や猫、そして、猿やゴリラ、チンパンジーも人間を連想させてしまうため登場していません。

そして、先程も紹介した鳥や牛は、人間に家畜として飼われているというイメージや、人間の食べ物としてのイメージが強いため、ズートピアに登場していないそうです。

何も気にせず映画を見ることができたのは、この配慮のおかげだったのかなと感じました。




ズートピアの伝えたいこととは？

『ズートピア』が私たちに伝えたいメッセージは、決して一つではありませんが、特に重要なのは「誰でも何にでもなれる」というテーマと、「偏見を克服する勇気」です。

まず、「誰でも何にでもなれる」とは、ウサギであるジュディが警察官になる夢を追い続ける姿が、生まれや性別、育った環境に関係なく、努力と情熱があれば夢は叶うという希望のメッセージを伝えていますよね！

私も勇気が出た結末でした。

努力すれば結果はついてくる。

ディズニーらしいハッピーなラストですよね！

 

そして、もう一つの「偏見を克服する勇気」とは、ジュディとニックがお互いの偏見を乗り越え、友情を築き、最終的に街の平和を取り戻す姿が、私たち自身が持つ無意識の偏見に気づき、それを手放すことの重要性を示唆しています。

この映画は、私たちに「あなたは誰かのことを、勝手に決めつけて見ていないか？」と問いかけていると思いませんか？

この深いメッセージがあるからこそ、『ズートピア』は幅広い層に愛され続ける名作となっているのだと思います。

 

いかがでしたでしょうか？

『ズートピア』の奥深さを再認識していただけたら嬉しいです。



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